Electro Voice RE20のウレタン交換はとにかく大変というお話
エレクトロボイスRE20は時間が経つとマイク内部でカプセルを支えているウレタンフィルターがボロボロになり、カプセルが中でゴトゴト動くようになります。
こうなるとウレタンを交換するしかありません。
しかし、RE20のウレタン交換はなかなかやっかいです。
なぜなら、ウレタンを交換しようとすると完全に分解しないといけないからです。
どうしてこんな構造にしたのか理解に苦しみます。
分解するのも一苦労です。
グリルを固定している六角ネジが固着して外せなかったりすると大変です。
グリルが外せたとしても絶対に無理やりカプセルを引き抜いたりしないで下さい。
断線してしまいます。
よく「ウレタンを交換しました。」として販売されているRE20はボディの隙間から粉になったウレタンのカスを掻き出して新しいウレタンを詰め込んでいるだけです。
実は、RE20のカプセルを包むウレタンはコップ型になっており、掻き出すだけでは底面のウレタンカスが除去できずそのまま残ってしまいます。
面倒ですが分解して交換するのが最善です。
ウレタン交換すると下の写真のようになります。
円筒形に見えますが、底があるコップ型のウレタンです。
写真では分かりませんが、底部のウレタンの厚みは10ミリ程あります。
2か所の音波孔のウレタンも交換します。
ボディとグリルは水洗いしてウレタンカスを完全に除去します。
折角なのでダイヤフラムカバーを外してダイヤフラムを清掃しておきましょう。
メッシュの隙間から入り込んだウレタンカスを除去します。
このとき、ワイヤーを引っ掛けて断線させたり、ダイヤフラムを傷付けることがないように細心の注意を払う必要があります。
RE20のボイスコイルの引き出し線はコイル部の終端からダイヤフラム外に出ているという構造であることに留意しておきましょう。